前回『ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール』著者川口幸子さんの本をご紹介させていただきました。長くなったので今回は後半をご紹介させていただきます。
収入が増えても生活を変えない
儲かっても生活を変えないのがユダヤ人の知恵と著者は語っています。
宝くじの高額当選などの臨時収入が入っても生活を変えないこと。
生活を変えることによって、今までの生活では満足できなくなったり、周りからのお金の無心の心配事が増えたり、盗難のリスクが高くなったりしてしまうそうです。高額当選した方が周りが知っているのではないか?と疑心暗鬼になり普通の生活を送れなくなってしまったと言うケースもあったそうです。
認知心理学的にも、セルフイメージが低いまま急にお金が入ってきても、セルフイメージの自分に引き戻そうとします。100万円の貯金のあるセルフイメージを持っている人の元に1億円が入ってきても、潜在意識が普段の自分に戻そうとしてお金を使い切ろうとしたり、もっとひどい場合だと借金までしてしまうことがあります。
なので収入が増えても平然と普段通りに過ごそうと心がけることは、認知心理学の面からしても理にかなっています。
複利と時間を味方につける
前回のブログではお金が入ってきたら短期・中期・長期で使うお金を分けるという話をしました。
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子どもへのお金の教育『ユダヤ富裕層が13歳になるまでに学ぶお金のルール』著者:川口幸子
日々変化する社会の中でどのようなお金の教育を子どもにしたらいいんだろう? お小遣いはあげるの?あげないの?お金に慣れていないと大事なところで判断ミスをすることもある。(私の実体験 笑)逆にお小遣い制を ...
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①短期:すぐに使うお金
・生活費、身内や友人の結婚式、引っ越し、旅行、半年以内に必要になりそうな最低限のお金
→流動性資金として銀行等に預ける
②中期:5年から10年以内に使うお金
・海外旅行、住宅購入費用、リフォーム代、車を買い換えるお金、結婚費用、子供の入学費、5〜10年の間にやりたいこと、起こりそうなことに使うお金
→目的を確実に達成するために、1%以上の利率で10年以内に解約しても手数料のかからないところに預ける
③長期:10年以上先に使うお金
・10年以上先に成し遂げたい目的、子供の教育資金、老後の資金
→長い時間を味方につけて複利が効くものへ分散投資
この長期に振り分けたお金を投資信託に預けて、複利と時間を味方につけることが資産を増やすための重要な部分です。時間をかけてお金を働かせれば手間もリスクも低くなります。
YouTuberのリベラルアーツ大学の両学長もS&P500に投資して15年以上は動かすなとよくいってらっしゃいます。時間は投資の強い味方です。
50年寝かせただけで100万円が10億円以上に!?
著者の祖母の友人で100万円を投資して50年間手をつけずに寝かせて、10億8500万円にした方がいらっしゃったそうです。平均すると年利15%の複利。どこに投資しのか知りたいですが、それは書かれていませんでした。
投資と投機を間違えない
投資はしても投機はするな!とよくリベ大の両学長もいっていますが、著者の川口幸子さんも同じことをいっています。投機とはギャンブルです。短期間で売買するのもは投機となります。FXや株の短期売買は投機にあたります。
投資というのは当然リスクを孕むものですから、投資をする際はきちんと勉強してから投資してくださいね。おすすめは先程も少しお話をしたリベラルアーツ大学の両学長の動画で勉強するのがおすすめです。投機と投資を間違えないでくださいね!
怪しい投資話の見分け方
「真の美味しい話は下流には流れてこない」ユダヤ人の間にはこんな言葉があるそうです。そこで怪しい話かどうかを見極めるための質問をご紹介します。
・あなたはそれで儲かったの?通帳など儲かった証拠を見せて
・どういう仕組みでお金が儲かるようになっているの?
・税金はどうなっているの?
・その仕組みを作っている人はどうやって利益を得ているの?
・金融庁に届けが出ている、公に認められた商品なの?
投資の話を持ちかけられれば隅から隅まで確認。相手がうまく説明できなかったり、仕組みに穴があったり、儲かった人の実在が確かめられなかったりすれば、絶対に乗ることはないそうです。
他にも…
・商品の売り上げに対する権利収入なら…商品のリピート率を確認
・権利収入が入ってくるなら…証拠として手数料の明細を見せてもらう
・さらに相手の通帳のコピーを見せてもらって本当に利益があるか確かめる
・金融商品取引業の登録がされているか確認する
ここまで確認できなければ、信用できないものとして断るようにと本書に書かれています。
お金に不自由するのはダメな人?
日本人はお金を楽に儲けるのは悪い人というイメージがありますが、ユダヤ人はお金に不自由するのはダメな人というイメージがあるそうです。なので大金であればあるほど、貯金として預けるのではなく、投資して増やすというのが彼らの考えだそうです。
確かに楽して稼ぐことに一種の罪悪感を抱いている人は多いのではないでしょうか?私自身、不動産投資をしたいと思い実行に移すまでに、とても抵抗がありました。(実際そんな楽ではありませんが)
逆にお金に不自由することにはあまり抵抗がありませんでした。苦労していることを美徳だと何か勘違いをしていたのかもしれません。実際は、お金に不自由する方が周りのことへの配慮もする余裕も生まれないし、自分が生きるので精一杯になってしまいます。
お金に余裕があると選択肢が広がり心にまで余裕ができるので、お金はあればあるだけいいと今は思っています。
お金との付き合い方の見直しにピッタリの本
いかがでしたか?子どもへの金融教育を目的に読み始めた本だったのですが、自分のお金への考えを整理するのにとても役に立ちました。お金との付き合い方を見直した上で、子どもへの金融教育にアレンジできそうな内容がてんこ盛りでした。